分人
という言葉を聞いたことがあるだろうか
デジタル上の世界に
もうひとりの自分が投影される
10年前では想像できなかった世界が
いまは現実になってきている
我々のコミュニケーション手段を進化させ
国境をも超えていく
デジタル社会がもたらす未来を
我々はどのように拓いていくか
現実では行けないところへ行き
現実ではできないことができる
分人
人は複数の世界を同時に生きることができる
自分がメタバースの空間で
もう一人の自分と向き合う
パラレルワールドに生きる
マルチバースと呼ぶべき世界
どちらも本物の自分で
どちらも投影された自分
視覚や聴覚だけでなく
味覚や感覚まで一体となっていくだろう
脳の中に流れる電子と
コンピュータ上の電子が
フュージョンして
新たな世界を作り出す時代がやってくる
いまは、まだ投影されている
もう一人の自分として認識する
メタバースの世界が広がっている
人間の神経を
脳電子の流れを
完璧に同じレベルに創りあげるには
VRやAR
仮想現実や拡張現実は
人間の脳内の世界から拡張されるもので
補助的な位置付けに過ぎない
主は我々の脳内の世界
自分の中の自分
デジタルに支配された現代において
自分を見失う者が続出している
インスタ映えを狙って
目の前の風景を楽しむより
スマホの先の誰かに対して
アピールするために行動している
目を閉じてみると
もうひとつの世界が広がる
時間軸を過去に戻すこともできる
それが悟りの世界
むかしむかしから
言い伝えられている
数々の伝説のはなし
人から人へ
語り継がれてきた物語
ぼ〜〜や〜〜よいこだ ねんねしな〜
龍の背に乗って
大空を飛び回りながら
たくさんの街の
じいじやばいばに出会う
万物は龍が天に登るがごとく
螺旋階段のように
グルグル回りながら
ゆっくりと
だけど
確実に進化している
ソサエティ5.0と呼ばれるいま
昔懐かしいものが復活し
新しい機能が付け加えられる
人々は
生きている証を残すために
たくさんのデータを撮影し
配信している
それには霊が宿っていて
人は分人として
パラレルワールドを生きている
人々は自然と一体化して生きる
たまに妖怪が紛れこんでいる
それを楽しみ
それを味わう
味わい深き人生を送るために
分人として
自分の中の自分と
社会の中の自分を
ヒュージョンさせて生きる
そうすると
新たなチカラが湧いてきて
行ったことがないところに
行けるのかもしれない